どれだけの人を見てきたか、注文前にどれだけ稼げるかだけを考え、自分がいくら損するかは一度も考えない人もいる。相場が一変すると、まず心が崩壊し、口座はあっという間になくなる。

以前、あるトレーダーに対して一連の計画を整理してあげたことがある。初期資金は実はそれほど大きくなかったが、3ヶ月後には口座が安定して運用できるようになった。重要なのは一点だけ：最悪の事態を先に想定し、その上で利益の余地を考えること。

私の取引フレームワークは実にシンプルだ。短期取引をする際は、軽いポジションが絶対条件で、損切りは断固とした決断で行う。5%の利益が出たら手仕舞いし、3%の損失が出たらすぐに決済。欲や恐怖にスペースを与えないこと。現物の波動取引の場合は、損切りは重要なサポートラインに設定し、一旦割れたら無条件で退場。利益確定は段階的に行い、残りはトレイリングストップをつけて利益を伸ばす。

多くの人が損失を出すのは、実は方向性を間違えたからではない。問題はポジションが重すぎることにある。重いポジションの恐ろしさは、小さな変動でも心理的に崩壊を招くことだ。ポジションを軽くすれば、冷静な判断を保つことができる。

覚えておくべき二つの法則：

損切りは負けを認めることではなく、最小のコストで致命的な損失を避ける手段だ。エントリーした瞬間に、その取引の最大損失額を計算しておくこと。

利確は欲張りからくるものではなく、利益をコントロール可能な範囲に留めるためだ。誰も完璧にトップで売ることはできないが、段階的に利益を確定させることで大きなリターンを守ることができる。

市場には多くのチャンスがあるが、資金を失えば、どんな好材料も関係なくなる。この局面を逆転できるかどうかは、市場の激しさではなく、リスクをいかに前に出して抑えるかにかかっている。