連邦基金金利が4.00%-4.25%に引き下げられ、今年初の25ベーシスポイントの利下げが実施された。ビットコインは直ちに11.8万ドルの大台を突破し、イーサリアムも4600ドルを超えた。この動きを見て、多くの人が問いかけている：利下げは本当に仮想通貨の価格上昇を促すのか？

正直なところ、その答えはそれほど単純ではない。複数の強気・弱気サイクルを追ったアナリストとして、利下げ後に仮想通貨の価格が全く逆の反応を示したケースを数多く見てきた。ポイントは利下げそのものではなく、利下げの規模と流動性の解放量にある。

歴史を例にとってみよう。2019年の予防的な利下げでは、連邦準備制度は75ベーシスポイントを削減したが、その時のビットコインはほとんど値上がりせず、むしろ調整局面もあった。しかし、2020年のパンデミック発生時は全く異なった。ゼロ金利と無制限の量的緩和により、市場に資金が直接注入され、ビットコインは3800ドルから69000ドルへと一気に駆け上がり、18倍以上に増加した。同じ利下げでも、その効果は天と地ほど異なる。

根本的な理由は何だろうか？利下げの規模が大きいほど、市場に解放される流動性は豊富になる。2020年の米連邦準備制度のバランスシートは4兆ドルから9兆ドルへと膨張し、その規模の拡大は資金を高リターンの出口を求めて動かす。伝統的な金融のリターンが底を打つ中、暗号市場は資金の避難所となった。

今回の25ベーシスポイントの引き下げがもたらす資金増加はどれほどか？これこそが今後の相場を左右する真の変数だ。