19号の利上げ決定がまもなく発表される。市場はほぼ安心感を得ており、結果を待つだけだ。正直なところ、これが最近の暗号通貨界の低迷の主な原因であり、それ以外の理由はない。

ちなみに、昨晩の相場はすでに利上げ予想を一部織り込んでおり、市場の反応もかなり敏感だった。でも、それが本題ではない。重要なのは、今夜の9時半に米国11月のCPIデータが発表されることだ。このタイミングで、今後の相場は激しく揺れることになる。皆さん、準備を整えておこう。

では、なぜこの二つの事象が市場全体を動かすのか、解説しよう。

まず、日本の利上げについて。これまでの状況はどうだったか？機関投資家も個人投資家も、皆一つのことをやっていた——円を借りることだ。円の金利が低いため、借りてドルに換え、株や暗号資産など高利回りの資産を買い、利ざやで稼ぐ。この操作は「アービトラージ取引」と呼ばれる。

しかし、日本が利上げを始めると、ルールが変わる。円を借りるコストが一気に上昇するのだ。これが一つ目の理由。二つ目は、利上げは通常、円の価値を押し上げる。円高になるとどうなるか？ドルを円に換えるときに、より多くのドルを支払わなければならなくなる。そうなると、以前のアービトラージの余地は狭まる。

この瞬間、多くの投資家は一斉に行動を起こす——保有資産を売却し、円に換えて借金を返済するのだ。想像してみてほしい、この集中売りがどれほど激しいか。リスク資産の価格は一気に下落しやすくなる。暗号通貨のような高リスク資産は、特に影響を受けやすい。

次に、米国のCPIデータについて。CPIは物価上昇率を示す重要な指標だ。

もし今回のCPIが予想より低ければ、インフレ圧力が緩和されたと市場は見なし、米連邦準備制度理事会（FRB）が1月に利下げに動く可能性を織り込む。そうなると、ドルの魅力は低下し、資金は他の高利回り資産に流れ、暗号市場には追い風となる。

逆に、CPIが予想を上回る場合、インフレが収まらず、FRBは引き続き利上げを維持または利下げを遅らせる可能性が高まる。そうなると、投資家はリスク資産を売ってドルを買い、安全資産に避難する。こうした動きが暗号資産市場に圧力をかける。

つまり、今後はこの二つのデータがどう出るか次第だ。